2019.10 観劇記録

10月の観劇記録です。何だかんだ週1くらいのペースで観てるんですね…宇宙Sixの舞台ラッシュもそろそろ後半戦でしょうか(って言ってまた年明けの予定じゃんじゃん追加されたりすんのか!?)

※まだ幕が下りていない作品の感想も含んでいます、ネタバレしたくない方は読まないでくださいね

 

最貧前線 @世田谷パブリックシアター

風間さんが舞台に出るときいて反射的にチケットを取っていました。とはいえわたしジブリが全然刺さらないタイプの人間なので*1宮崎駿作品、合わないのでは…?大丈夫かな……と思ってましたが杞憂だった。太平洋戦争末期のとある船の話、という題材が題材なのでシリアスめだけどイヤな人とかも出てこないし、ストレスなく観られるシンプルに良いお話でした。後味もさわやかで良い。

でね、風間さんが、すっっごい好きな風間さんだったんですよ…大塚少尉、堅物な軍人だから「生きて帰る」ことへの諦めが染み付いてて、そうすることで使命のために強く立っていようとしてるんですよね。でも漁師組の海の知識に助けられたり「生」に貪欲な姿勢に触れてやわらかく融けていくの。それがまあとんでもなく良かった…。あとなにより声がいい。最近はテレビのお仕事が多いけどたまにはこうしてナマの舞台も出てほしいなあ。

あと世田谷パブリックシアター観やすくて好きだ。

 

どれミゼラブル! @博品館劇場

松本幸大初の単独主演作品。そしてゆっくんこと早乙女友貴くん出演。別の界隈にいると思っていた推しと推しがあっさり共演してしまった…しかも殺陣までしちゃうなんて…世界はすべて繋がっているんだな……。

全体としてハートフルで優しくて良い話だったな~!という感想なんだけど、わたしあんまりこの作品の笑いのツボが分からなかったんですよね…室くん関連のネタをよく知らなかったのも大きいかもだけどそれを差し引いても特に序盤はピンとこなくて……あ、スターウォーズは面白かった。

でね~幸大くん上手かったなと思う、純朴な好青年で掴みやすいキャラではあったのかもだけど幸大くんが出てくることで物語上だけでなく舞台上の空気もまとまりが出る印象だった。たくさんライダーネタできてよかったねえ。ダンスまで見られて満足でした、楽しそうでなにより。あとはやっぱり顔がいいな…。スペシャルカテコの全力自慢で「顔よく褒められるんですよね」って言ったサイコーな幸大くんのこと、一生忘れたくない…。

ゆっくんさんはねぇ、なんか現代ものだと違和感が出てきちゃうのかよく分かんないんですけど「セリフを喋ってます」感がちょっと強かったな…前観た時はそんな気にならなかったのに笑 (でもわりと全体的に皆さん相手の台詞を待つ間が見えちゃう感じだったので単にまだ呼吸が合ってなかったのかもしれない、幕開けてそこそこ序盤だったし。)鶴若さんリアコ量産キャラでめちゃめちゃおいしい役だったのと、殺陣が思ったより沢山やってくれてて満足感あったな…。斬った後の振り返る動作がめちゃめちゃ速いんだよな~。敵に背を向けないの。たいちさんは舞うように美しく刀を振り回す(?)けど、ゆっくんは実戦で強そう(??)*2。朱雀が楽しみ。

 

The Foreigner ~ザ・フォーリナー~  @三越劇場

江田剛初の単独主演作品。これで全員単独主演張ったねえ。めでたい!

江田さん1ヶ月前よりめちゃめちゃ良くなっていた。役柄もBLANK!とだいぶ違うから相性もあるのかもしれないですが…でもどう考えてもBLANKの本番やりつつこれの稽古してあのヤバい台詞(架空の言語での語り)こなしたの凄すぎる。

とにかくチャーリー(江田さん)すんごいかわいくて、ベティ(武藤さん)の「カワイイィィィ」って台詞とこちらの心が完全にシンクロしていた。チャーリーが自分の殻を破って架空の言語の物語を話すとこ、表情と身体をめいっぱい使って駆け回ってて、同時に江田さんの内に秘めてるものも開放されてたんじゃないだろうか、などと思って観ていました。それとフロギー(徳山さん)がどちゃくそ格好よかったですね。お衣装も非常に似合っていてイケメン軍人さんだった…。上手いなと思ったのはキャサリン(小島さん)。高田くんは観たのアンダースタディ以来だったんですがすごくフラットな芝居するな~って当時の印象のまんまで安定感あった。おいしい役どころだからもうちょい主張してっても良いんでない!?

 

相対的浮世絵 @本多劇場

め~~~ちゃくちゃ好きだった!ありがちといえばありがちでそんなに突飛なことしてる訳じゃないんだけど、その分刺さる人が多そう。シンプルにじんわり沁みる良さ。

多分本筋としては残された者たちが救済される話、なんだと思うんだけど、こうして「生きている者」と「過去に死んだ者」が出てきたら後者に入れ込むのがわたしの性だな。いやなんかそういうキャスティングしてるんだから当たり前なんだけど、りょちゃんと玉置さんがこっち側なのが本当に、しみじみ分かる……という感じだった。すでにこの世を去った存在だから自分たちの死んだ火事の話題に対してもすごくカラッとしてるんだけど(そういうふうに振る舞っている、という部分も多分あるんだけど)、話が深まっていくうちにだんだん人間の生きた感情が滲んでくるの…。

りょちゃんの達朗ほんとに可愛い弟で光の存在なんだけど、その純粋さが儚さも醸し出していて、わかる、この人なぜかそういう属性背負わせたくなるよね…。本人ははじめての会話劇でだいぶ苦戦したようだけど諸先輩方がたくさん見守って下さったみたいで愛だな……。

あと一番好きだったの玉置さん。いやもうこの人ほんと凄かった。うまく言えないけど身体まるごと「そういう存在」なんですよ。観ていてこのひとのお芝居"身体"がキーワードなんかな、みたいなことを思って、後から色んな記事を斜め読みしたら身体能力の高さを活かしたお芝居が多い方らしく、納得。しぬほどタイプの役者さんだと思ったしたまたま目の前で涙流してるところを観てしまって鳥肌ものだったな…。柿喰う客、ちょっと前からたぶん好きだろうなと思って気になってたので機会があったら玉置さん観に行きたい。

 

*1:千と千尋~』序盤のお父さんが軽くトラウマ

*2:それはそうと、ベスステの兄弟対談で殺陣にしても何にしても僕はこの人(たいちさん)を見て育ってるので~みたいなこと言ってたのあまりに尊くてウッとなった